吉永邦治の展覧会~ユーラシアの風~

吉永邦治の展覧会~ユーラシアの風~

吉永邦治の展覧会
Kuniharu Yoshinaga Exhibition
~ユーラシアの風~

2011年4月8日(金)~16日(土)
10:30~17:30(最終日16:00)

加古川市立 松風ギャラリー
〒675-0017
加古川市野口町良野原1736
TEL 079-420-2050
FAX 079-420-2051
JR加古川駅より徒歩15分
加古川市コミュニティバス「かこバス」、神姫バス
市役所前、北在家東口 下車徒歩3分

吉永邦治の展覧会~ユーラシアの風~加古川市立松風ギャラリーmap

松風ギャラリー「吉永邦治の展覧会」によせて

時はめぐり、陽春の候となりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。私の方は、激動、変革時代のなか、自分に「人生を捧げるもの」があることに感謝しつつ、喜びと感動をもって、政策に励んでいます。

さて、過去に船馬画廊、ヤマトヤシキ(ローズギャラリー)、吉田ギャラリーで、吉永邦治の企画展が催されてきた、ご縁ある加古川でありますが、このたび、松風ギャラリーの1階全展示室を使用して、油彩、デッサン、墨彩の作品を「ユーラシアの風」と題して、展示いたします。
今や、アジアの時代です。著作本「風貌・釈迦十大弟子」の原画を含め、ユーラシア各地の民、風土、風物、飛天など、商品から大作まで、ご覧いただいて、東洋のこころを感じ取っていただければ幸いです。

松風ギャラリーのすぐ近くには、「播磨の法隆寺」ともよばれる聖徳太子ゆかりの「鶴林寺」もあります。桜の美しい頃、お忙しいと尾は存じますが、この機会に、ぜひ、ご高覧賜りますよう、また、ひとりでも多くの方々に見ていただきたいと念じていますので、お知り合いの方にご案内よろしくお願い申し上げます。

2011年春 吉永邦治


(松風ギャラリー)大きな地図で見る

作者紹介
吉永邦治
1944年鹿児島県に生まれる。
桑沢デザイン研究所で学びドイツに遊学。
西洋美術、建築などをロッテ・ロッシェリ氏に学ぶ。
その後高野山大学に入学、山本智教博士に東洋美術、仏教、・密教芸術を学ぶ。
高野山大学文学部仏教科卒業。「飛天」など、東洋独特の造形を求めて、インドをはじめ、中近東、シルクロード各地を旅して、風土や人物を描き続けている。
絵画は、山口長男に師事。「きまぐれ美術館」(新潮社)の著者である洲之内徹氏と出会い、現代画廊でたびたび個展を開き、多大なる影響を受けた。
岡山県成羽美術館、大谷女子大学博物館、奄美・田中一村記念美術館等、国内外の個展多数。「桑沢地域賞」受賞。

 

吉永邦治についてのメッセージより

梅原猛  哲学者

この「インド素描作品集」は特にすばらしい。・・・よほど深い感動を氏はインドという土地から受けられたのであろう。その素描も文章も翔るがごとく、飛ぶがごとき勢いがある。・・・・
(インド素描作品集 推薦文より)

木村重信  元・国立国際美術館 館長

・・・吉永邦治はこれらを描く際、技術の巧みさを誇らず、想像力の飛翔をえらばず、直裁に対象の本質をとらえる。対象の形をデフォルメするのではなく、むしろ単純さと要素的ボリュームを求める。その堅固で充実したフォルムには、彼の張りつめた意思がにじみでている。にもかかわらず、その禁欲的なドローイングには深い輝きがあ、光の詩を奏でるのである。・・・
(インド素描作品集 序文より)

高橋義人  京都大学教授

・・・吉永さんの絵を見ていると、ぼくたちがとうの昔に忘れ去ってしまった世界、人間にとって根源的な世界に引き戻される。その世界を「自然と人間との共生」と名付けることは容易い。しかし、そのようにして自然と共生している人々がいかに活き活きと暮らしているかは、吉永さんの絵を直接見なければ分かるまい。吉永さんの絵は、自分自身の生き方を反省する機会をぼくたちに与えてくれるのである。
(吉永邦治の世界より)

野村正育  NHK放送アナウンサー

「時」を感じる絵である。悠久の「時」。揺るがぬ「時」。層を成して、重なり合って、歴史を形づくる「時」。・・・チベット・ラサのポタラ宮にそそり立つ壁にも、シルクロードのオアシスのテントのうえを吹き抜ける風にも、そして、ホータンの女の不思議に透明な表情にも、語り尽くせぬ「時」が積み重なっている。しかし、それは剥出しのものではない。分厚いざっくりとした筆致が、ひとつひとつの「時」を見事に固定して、しかも、それでいて慎重に、透明な薄い、ごく薄い画家の主観の向こう側に整えられている。そのようにして吉永さんは、見事に私たちに風景を提示してくれる。
(吉永邦治の世界より)

山口長男  武蔵野美術大学名誉教授(故)

・・・彼は広汎に対象を各地各街に求めて極めて沢山の素描的就業を継続して、遠くの中近東まで遠心的に行脚を求め続けている。それは単なる画家の外遊ではなく、自らの心身に触れるあらゆる物象の古を求め歩く修行のように見える。彼は行者であり、こうした学究者でもある。
(個展案内より)

洲之内徹  美術批評家(故)

・・・大阪の街を描いた彼のデッサンが私は好きだ。私の裡にあるせつないく懐かしい大阪の匂いがする。と同時に、何と言う人間的な風景だろう。そして、それは彼の描くインドも、ネパールも、パキスタンも、アフガニスタンも、中国も、パリも同じだ。この人間臭さ。これこを現代の私たちの世界から失われようとしているもの、そして、私たちの渇きを求めているものではあるまいか。
(大阪素描作品集より)

嶋野榮道  ニューヨーク大菩薩禅堂・金剛寺 師家

・・・吉永さんの画の内には、神秘な静けさと優しさがある。二との心を揺さぶる確かな何かがある。どうにもならない人間の業の苦しみ、悲しみ、愚かさ、或は喜びの後、漸く辿りついた“安らぎ”それらをすべてを受け入れて“そのままでいいんだよ”という声すら聞こえてくるようだ。・・・
(伊勢丹新宿個展案内より)

著書

「飛天の道」小学館、「飛天」源流社刊、「白と赤の十字路」京都書院刊、「東洋の造形」理工学社刊、「風貌・釈迦十大弟子」向陽書房刊、「日本文化のかたち百科」共著 丸善
吉永邦治素描作品集 京都書院刊
「大阪素描集」 「シルクロード素描作品集」、「インド素描作品集」

 

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