ブックガイド
白と赤の十字路
―ある芸術家の西洋美から東洋美への旅
吉永邦治著
川内市出身の画家で大谷女子短大、羽衣学園短大講師の吉永邦治氏(三九)=明石市在住=が、このほど、「白と赤の十字路―ある芸術家の西洋美から東洋美への旅―」を出版した。
吉永氏は東京桑沢デザイン研究所を卒業。ドイツに遊学して西洋美術と建築などを学んだあと、高野山大学で仏教美術を勉強、故山口長男画伯に師事した。現在、美術と宗教(仏教)の接点を求めて画集に取り組んでいる人。
同書は、美術行脚を通して、仏教美術に目を開かされて二十年間の体験記、さまざまな見聞をまとめたもの。西洋日と東洋美の精神があふれ、世界各地の多くの人々との出会い、ふれあいが人間味豊かに語られている。また同志が自ら撮影した写真三百枚とデッサンが、文に彩を添えている。日本図書館協会推定図書。
(京都書院刊、A5版、五一六ページ、二八〇〇円)