シルクロードと飛天の世界 吉永邦治展

2004.5.2シルクロードと飛天の世界 吉永邦治展 案内状

シルクロードと飛天の世界 吉永邦治展
SHILK ROAD Kuniharu Yoshinaga

2004年5月2日(日)~9日(日)

TANAKA ISSON MEMORIAL MUSEUM OF ART
鹿児島県奄美パーク
田中一村記念美術館
企画展示室(入場料・無料)
〒894-0504鹿児島県大島郡笠利町節田町1834
TEL 0997-55-2635 FAX 0997-55-2613

シルクロードと飛天の世界 吉永邦治展~個展案内

シルクロードと飛天の世界 吉永邦治展

2004年5月2日(日)~9日(日)
田中一村記念美術館・企画展示室(入場料・無料)

ご挨拶

? 西洋から東洋各地へ、35年にわたって旅を続けるARTIST吉永邦治は、飛天などをテーマにして東洋美術の研究を重ねながら、悠久なる地の風土、風物、人物などを描き続けておられます。
今展では、「シルクロードと飛天の世界」をテーマとして、ロマンなるシルクロードに思いを馳せた作品の数々を紹介します。
まほろばの地に生きた、いにしえの人々の風を感じていただければ幸いです。

吉永邦治展に寄せて
―飛天を捕える方法―

本田錦吉郎に「羽衣天女図」という油彩画がある。明治中期ならではの執拗な写実で描かれた三保の松原の天女図である。当時の技術としては大変な労作であろうが、この天女、あろうことか鷲のような巨大な翼を持っている。日本の神話・伝説の類を、西洋風のリアリズムで描こうとした作品群の一つであり、これらの作品の画題選択をめぐって、当時外山正一と森鴎外の間で激しい論争が巻き起こったほどである。
洋画で描かれたリアル(反リアル?)な天女は、もやは羽衣だけでは飛翔しえない。なぜなら、写実が精度を増すということは、物質に近づくということであり、したがって重力には抗えられなくなるからである。毛の一本一本まで細密に描かれ、いかにも頑丈そうな鳥の翼をなくしては駿河湾に墜落してしまうだろう。
中世が終わり、人文復興のルネサンスが開花した時点から、写実絵画の技術が飛躍的に進展したのは、当然のなりゆきといえよう。写実とは、大地を踏みしめて立つ人間を描く手法だからである。ひるがえって考えると、飛翔というテーマを描こうとするときに、アカデミズムの手法は何の役にも立たないということだ。飛ぶことを許された人間などいないのだから。
現代小説には、それにふさわしい細部描写やメタフィクションとしての文体があるように、神話・伝説にも、それにふさわしい多義的で包容力のある語り口が必要である。
絵の具を何層にも塗り重ね混合物を加えるという吉永さんの絵の重量は、決して軽くはない。しかし、その融通無垢のタッチ、あらゆる振動数の光が自由自在に踊る多彩色は、悠々として軽やかのそのものである。若い頃に海抜5千メートルはあろうかというチベットの山の峠で「このまま足を踏み出して雲に乗れば、天空を飛んでいけるのではないかという錯覚に陥った」と記す吉永さんは、絵の技法を通して飛天をとらえる方法を知ってしまった人である。
谷口雄三(鹿児島市立美術館学芸員)

作家の言葉

青い水平線が360°ひろがって、宇宙まではてしなくつながっているように感じる南海の島・奄美の地にふれたとき、私は、母の胎内にいるように温かく、のびやかな思いに浸っていた。
亜熱帯の光り輝く海や森の中を、風に吹かれて旅するうちに、自然の気が自身の中にあふれてくるように感じた。地球の青さ、宇宙の青さを感じるこの奄美には天空を飛翔する飛天に通じる・・・・。
このたび、奄美との縁をえて、田中一村の霊気あふれる美術館で作品展示をすることは、私にとってこの上ない喜びです。シルクロードの風物や民に加えて飛天を ひとりでも多くの方に見ていただければ幸いです。

作家紹介

吉永邦治
桑沢デザイン研究所で学び、ドイツ遊学。その後、高野山大学に入学し、山本智教博士に、東洋美術、仏教美術などを学ぶ。高野山大学文学部仏教科卒業。絵画は山口長男に師事し、東洋各地の風土や人物を描き続ける。
一方、「気まぐれ美術館」(新潮社)の著者である洲之内徹氏との出会い、彼の主催する現代画廊にて、インド・シルクロード・中国・日本各地を描いた作品の個展を開き、その度に多大なる影響を受けた。過去には国画会などに出品したが、現在は国内外各地での個展に重点をおいて発表し続けている。
2000年には鹿児島市立美術館より依頼を受け、20世紀回顧「鹿児島と洋画展」に出品した。2002年7月26日~9月1日の約1ケ月間、建築家・安藤忠雄氏設計の岡山県成羽町美術館で“シルクロードの心を描く。吉永邦治展”が催された。また、同年10月1日~11月1日は大谷女子大学博物館において「吉永邦治・仏の世界」が催された。
大学時代より飛天を求め、インドをはじめシルクロード各地、チベット、中国、東南アジアを旅し、数え切れない程の飛天を描くとともに、研究を深め、多数の著作本が出版されている。また、シルクロードの旅や飛天についての公演が各地で催される機会も多く、平成14年1月1日は、日本経済新聞の文化欄に“初春、飛天と空へ”というタイトルで掲載された。現在、大谷女子短期大学教授。

画歴

<海外個展>
ベルギー・ヘリコン画廊
ブリュッセル・ローレライ画廊(日本大使館後援)

<国内個展>
東京:伊勢丹新宿店、現代画廊、録蔭小舎
名古屋:安藤七宝店
大阪:阪急百貨店大阪うめだ本店、高宮画廊、ギャラリー芦屋
神戸:花岡画廊
兵庫:ヤマトヤシキ
広島:福屋
福岡:天神大丸
鹿児島:山形屋
その他各地

<吉永アートに触れる館>
吉野デッサン館(鹿児島市)
南溟館(枕崎市)
川内一律歴史資料館(川内市)
玉龍山福昌禅寺(川内市)
由布院空想の森美術館(大分)
京都府立医科大学(京都)
明王山宝積寺(横浜市)
大菩薩禅堂金剛寺(ニューヨーク)
その他 全国各地個人コレクション等

著書

「飛天」(序文:金倉圓照博士)源流社刊
「白と赤の十字路」(図書館協会選定)京都書院刊
「東洋の造形」(図書館協会選定)(序文:宮坂宥勝博士)理工学社刊
「吉永邦治素描作品集」京都書院刊
第1巻「大阪素描作品集」(序文:洲之内徹)
第2巻「シルクロード素描作品集」(序文:大勝恵一郎)
第3巻「インド素描作品集」(推薦文:梅原猛、序文:木村重信)
「吉永邦治の世界」(序文:嶋野榮道)アトリエ・アプラサス編
「飛天の道」小学館刊

出演

NHK「シルクロード・ロマンの旅」飛天の道・インドから日本へ
に出演

アトリエ
〒674-0057 明石市大久保町高岡5-21-33
TEL078-935-0763  FAX078-935-0794

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